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【書評】『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』を読んだ感想

ぬんきちが読んだ本

山口拓朗さんの著書『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』では、文章力アップのために確認しておきたい87個の法則が紹介されています。

仕事で書類を作成することが多いから、もっと速く文章が書けるようになりたいな。

書いた文章が分かりづらいって言われちゃった……。もっと読みやすい文章を書くにはどうしたらいいの?

私たちが日々書いている「文章」にはいろいろな種類があります。ビジネスの場で企画書や報告書を書く人もいれば、論文やレポートを書く人もいるでしょう。

さらに、インターネットが普及しSNSを使うようになったことで、私たちが文章を書く場面は増えてきました。

しかし、読みやすい文章を書くことは容易ではなく、多くの人が文章に関する悩みを抱えています。

この記事では、「伝わる文章」を書くためのコツをまとめた『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』を読んだ感想をまとめました。

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書籍概要&どんな人におすすめ?

書籍概要

タイトル伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則
著者山口拓朗
発行日2014年1月18日 初版発行
出版社明日香出版

どんなことがわかる本

文章力アップのコツをまとめた本は数多くありますが、本書の特徴は以下の2点です。

  1. 「速く」「思い通りに」という点が強調されている(2章)
  2. メール、ブログやSNSの文章にも言及し、時代にあった項目となっている(7章)

仕事で文章を書くときには、「速く」という要素は必要不可欠です。わかりやすい文章をスラスラと書けるようになれば、周りからも一目おかれることでしょう。

また、「思い通りに」書くことができれば、執筆作業が楽しくなります。

さらに本書では、メール、ブログやSNSの文章についても、どのように書けば多くの人に読まれる文章になるか言及されています。

87項目をすべて習得すれば、あなたは立派な「伝わる文章」の書き手です。しかも、もれなく「速く+思い通りに」というオマケまでついてきます。

『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』山口拓朗著

著者の山口拓朗さんは、出版社で編集者・記者として勤めたのち、フリーライターとして独立しました。

現在では、自身の塾やセミナーなどで文章力アップのための情報を提供しています。本書の内容は山口さんが塾生や受講生から聞いた生の声をまとめたものです。

こんな人におすすめ

  • 速く書けるようになりたい
  • 文章を書く際に何から始めていいかわからない
  • SNSにもっと魅力的な文章を書きたい
  • 文章が長すぎるとよく言われる
  • 書いた文章が違う意味で解釈されてしまうことが多い
  • 読み手が読みたくなる文章を書きたい

印象に残ったポイント3つ

①人は都合よく文章を解釈する

ここで見えてくるのが、<文章は読む人の「自己解釈」に依存しやすい>というもの。だからこそ、勝手な自己解釈をさせないよう、書き手は、読む人が理解・イメージしやすい文章を心がける必要があるのです。

『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』山口拓朗著

文章を書く際には、「人は都合よく文章を解釈する」という大前提に立ち返る必要があります。

文章は完璧なコミュニケーションツールではありません。書いた文章が書き手の思惑とは違う意味で受け取られてしまうことはよくあることなのです。

よって文章を書くときには、間違った解釈をされる可能性がないのか、疑ってみなければなりません。

書いた文章を読み返してみて、違う意味で受け取られないか吟味し、伝えたい情報にずれが生じる確率を消去していきましょう。

②一気に書き上げる=50%の完成度でOK

速く書くためのポイントは、ひとまず一気に全文を書き上げてしまうことです。文章の完成度は50%程度で構いません。

『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』山口拓朗著

文章を書くのが遅い原因の1つが、最初から完璧に書き上げようとしすぎることです。良い文章を書こうと思えば思うほど細かいところが気になり、最後まで書くことができなくなってしまいます。

このような事態に陥らないために、本書では「完成度50%でいいからとにかく最後まで書く」ことを推奨しています。

文章とは磨き上げるものです。完成度は高くなくてもまずは最後まで書き上げ、そこから何度も修正していくことで完成度が上がっていきます。

さらに、修正・推敲の作業を繰り返すことで文章を客観視できるようになり、どこを変えればより伝わりやすい文章になるのかが見えてきます。

ザっと書いて磨き上げることができるようになると、結果的に伝わる文章が書けるようになっていくのです。

③書き出しに力をいれる

どれほど優れた文章、価値のある文章も、書き出し、冒頭の数行に興味を持たれなければ、その続きを読んでもらえません。

『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則』山口拓朗著

情報が溢れている現代では、人々は日々膨大な量の情報を浴びています。そのため書いてある情報が有益かどうかは、最初の数行で判断されてしまうのです。

最初の部分で興味を引くことができなければ、続きを読んでもらうことはできません。

特にSNSに載せる文章であれば、他の投稿に埋もれないためにも、読み手を惹きつける書き出しでなければなりません。

読者の興味を引くためには、読者がイメージしやすいエピソードから語り始めるというテクニックが有効です。

本著では、以下のような書き出しパターンが例文つきで紹介されています。

  • 読む人の気持ちを代弁する
  • 結論をズバッという
  • 共感を誘う質問をする
  • 新しい知識を示す
  • 比喩を使う
  • リアルな会話から入る
  • 想像を促す質問で、読者を巻き込む
  • 常識やセオリーを覆す
  • 衝撃的なエピソードから入る
  • ブームネタや時事ネタで興味を引く
  • 好奇心をくすぐる

読んだ感想

本書には「伝わる文章」を書くためのポイントがまとまっていて、読んですぐに実践することができます。

特に「速く」「思い通りに」というのが、塾やセミナーで文章を書く人の生の声を聞いてきた著者らしい着眼点だと感じました。

仕事として文章を書く人にとっては「速く」はとても重要だし、「思い通りに」書ければ気持ちよく楽しく文章を書くことができます。

著者が挙げた87の項目は、どれも納得のいくものばかりでした。自分の書き上げた文章を本書の項目に沿ってチェックするだけでも、伝わりやすさは格段にアップします。

文章力を向上させたい人が一度は読んでおくべき一冊です。

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